相続登記とは

相続登記とは、お亡くなりになった方(被相続人といいます)名義の不動産を、相続人の名義に変更する手続きのことです。

では、相続された不動産の名義は誰のものにすればよいのでしょうか。

不動産の名義変更をする際、考慮すべき順番は以下のとおりです。

遺言書はありますか?

まず第一に遺言書があるか確認しましょう。遺言書がある場合、原則、その内容に従うことになります。

遺産分割協議をしましたか?

遺言書がない場合、原則は法定相続人が法定相続分(法律で決められた順位の相続人・割合)に応じて権利を取得することになりますが、相続人全員で遺産分割協議をした場合には、その内容に従うことになります。

遺言書がなく、遺産分割協議もしていない場合

遺言書がなく、遺産分割協議もしない場合は、法定相続分によって相続人が権利を取得することになります。


上記の各ケース別の費用例はこちら

相続登記をしないことのデメリット

相続による不動産の名義変更(相続登記)は、「何年以内にしなければいけない」という制限はありません。しかし、お早めに相続登記をした方がよい一例として、以下のようなことが考えられます。

 

例1 不動産の名義を変えておかないと第三者に権利を主張できない場合があります。

たとえば、実家を兄弟2人で相続することになり、遺産分割協議で長男が単独で取得することにしました。しかし、登記をしないでいたところ、次男が法定相続(持ち分各2分の1)による登記をして、自分の権利をAさんに売却してしまった。この場合、長男はAさんにこの不動産の権利はすべて私のものだと主張しても認められません。

 

例2 相続関係が複雑になり、売却する際に時間を要したり、困難になります。

母が亡くなり(第1の相続)、遺してくれた実家を兄弟2人で相続することになりました(父はすでに亡くなっていることとします)。

法定相続分(各2分の1)をもらえればよいからと、名義変更をせず放っておいたところ、兄が亡くなってしまった(第2の相続)。

10数年後、兄の子供が若くして亡くなってしまった(第3の相続)。

管理が大変なので、いざ、売却しようと思ったら、ずっと連絡を取っていなかった兄の相続人(配偶者・子供など)と、兄の子供の相続人(配偶者・子供など)の協力が必要で、予想以上に時間がかかってしまった。さらに、これが第4、第5の相続と続く場合には、顔も見たことがないような人まで現れて、書類の収集や売却についての話し合いは困難を極めることでしょう。

 

例3 最初は円満に進んでいた話し合いも、兄弟と争いになってしまった。

実家を兄弟2人で相続することになり、話し合いの結果、長男が単独で取得することにしようと話がまとまりました。しかし、登記もせず、遺産分割協議書などの書類も作成しないでいたところ、次男の会社の資金繰りが急激に悪化したため、気が変わってしまって手続きに一切協力してくれなくなってしまった。

 

例4 遺産分割協議書を作成したから安心して登記をしないでいたら、共同相続人の一人が亡くなってしまった。

例3のようなケースで、登記はしていないが遺産分割協議書はきちんと作っていた。しかし、次男から印鑑証明書をもらわずにいたら亡くなってしまった。この場合、不動産の名義変更をする際には、次男の相続人(配偶者や子供など)の協力が必要になります。

 

相続登記が必要になるのは、不動産を売却したり、融資を受けるために担保を付けたり、または被相続人死亡後に完済した担保を抹消したりする場合です。スムーズに売却や融資を受けるためにも、相続関係が複雑になる前に相続登記をすることをおすすめします。

▲このページのトップに戻る